Innovation

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2022年度 (令和4年度)

土木

オペレータ訓練システム「バックホウシミュレーター」

バックホウにおける土工作業の内、経験条件の異なるオペレータによる作業別の施工効率の実証実験を行い、
重機オペレータを扱う若年者の早期習熟のサポートを行うことを目的に、
グループ会社である株式会社N-テックと共同でバックホウシミュレーターの開発を行いました。


■バックホウシミュレーターの特徴
シミュレーターの使用方法として、バックホウの操作モードは各建機メーカーから設定、
高さ・奥行き・勾配等の掘削形状を設定、トレーニングをする掘削形状を決定後、
トレーニングを開始します。

なお、掘削形状は、床掘、斜面、段切りモードの3種類のほか、
200個のボールをすくうボールプールモードが搭載されており、時間計測及びスコア計測を行います。
画面右側に表示されているバックホウ上部・サイド等から映したカメラで操作を確認しながら
作業目標をバケットの先端で触れ、全て消滅させるトレーニングです。

レバー型のコントローラーを使用しながらゲーム感覚で実機操作に近い形で操作訓練ができます。

[バックホウシミュレーター 操作画面]


■検証
授業の一環でバックホウ操作を行う農業高校で、若年者によるバックホウ操作について比較検証を行いました。
条件はシミュレーターを使用した生徒5人、使用していない生徒5人に従来機・ICTを操作してもらうことで検証を行い、
シミュレーターの使用有無で従来機・ICTの重機作業時間を比較しました。


検証結果
シミュレーターを使用した場合、従来機では作業時間が5~9分程度短く、
ICTでは作業時間が4~11分程度短いことがわかりました。
したがって、シミュレーターを使用した方が操作への順応が早いと考えられるため、
初期操作時間を短縮することができ、施工効率を向上することに効果的だと考えられます。

[1サイクル当たりの5人の平均作業時間]


バックホウシミュレーターを用いた作業効率の詳細な比較検証については
技術論文:
実現場におけるICTバックホウの施工効率調査とオペレータ訓練システムの開発

をご覧ください。
また、上記の技術論文は「第26回 土木施工管理技術論文・技術報告 特別賞」を受賞しました。
授与式の様子についてはぜひ以下よりご確認ください。
《受賞に関するお知らせ記事はコチラ》

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