- 2012年5月 2日 18:05
- 日記
今日、鉄筋工の社長と工事の打合せをした後に職人の話をさせてもらった。
ここの会社は、鉄筋工を40名を雇用している機動力のある会社である。
職人も比較的若く元気があり、工程を守り、しっかりとした仕事をしてくれる。
かれこれ20年以上の付き合いになる。
若い職人のいる会社には、若い職人が集まるもので、オイラも現場に出て
いたころは、20代前後の若い職人が職長から怒鳴られ、汗を流し懸命に
働いている姿を見て、オイラも気合いが入ったのを覚えている。
そんな若い職人も今では職長となり、部下を従え現場を任されている。
これが、職人技の伝承そのものである。
問題は、ここからだ。
社長曰く
「若いのがまったく入ってこない。入ってきても3日坊主だよ。」
「昔だったら、他の産業よりも高い賃金を支払うことで引き止めることができたが、
今は金を上げることができない。会社が潰れちゃう。」
「うちの会社の職長はまだ40~50才だが、次の職人を育てたくても育てられない
状況にある。 この状況が5年、10年つづくと技能を受け継げずに職人が引退し、
仕事を受ける事が難しくなるだろうなあ。」
「一体、どんな世の中になっちゃうんだろうねえ。」
などなど、愚痴というよりは建設業界への危機意識の薄さに呆れていた。
現場の第一線で何が起こっているのか?
偉い人達は、もっともっと、現場を自分の目で現実を見てほしいものだ。
弊社の基本原則十箇条より、
其の一、報告・連絡・相談 早め早めの「ほう・れん・そう」
・最も重要な情報は現場の第一線の人達が持っていることを忘れるな。
・「ほう・れん・そう」はコミュニケーションの出発点。
其の三、現場は必ず自分の目で見て把握せよ
・自分の目で見て、触れて、現地・現物・現実の事実を伝えよ。
・憶測、思い込は厳禁、大きな失敗につながる。
いま、現場の第一線でモノづくりをする建設職人の危機が迫っています。
いま、手を打たなければ、世界で№1の技術を誇る日本の建設業が崩壊する。
建設職人の危機は、日本国の危機であることを我々は認識し、
真剣に取り組まなければ、本当にヤバイ!